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冷製だしつけそば+味変つけ出汁(胡麻冷汁)と〆ごはん@しろくろ・杉並区八幡山

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Photos: 冷製だしつけそば+味変つけ出汁(胡麻冷汁)と〆ごはん@しろくろ・杉並区八幡山

Photos: 白鶏らーめん・玉子のせ@鶏の穴・豊島区池袋 Photos: 冷やし味噌らぁ麺〜白トリュフ風味仕立て〜@マタドール・足立区北千住

麺処 しろくろ
  杉並区上高井戸1-1-7

 標記夏期限定メニューの提供は24日で終了する旨の呟きがあった。最近は店主さんの体調不良で臨時休業も多いものの、この日は予定通り営業するとにことなので出かけた。開店時間より少し早い11:17にお店に着くと既に7人が並んでいた。店頭にあるトランシーバーからの指示に従い入店できたのは11:50過ぎ。券売機で標記の2つの食券を発券し(1100円+350円)、壁際で前客の退店をしばし待つ。
 着席し配膳されたのは12:05過ぎ。開店からは35分ほど経っていたものの、大人気店のこのお店にしては順調でよかった。配膳された器は麺鉢、つけ汁小丼、ご飯茶碗、冷汁用ガラス小鉢、揚げタマネギが入った小皿とトレイに満載。配膳時、店主さんから「麺量を間違えて多めになっていますがご了承ください。」的なアナウンスがあったが、個人的にはそれは逆に嬉しい限り。麺鉢には冷たく淡い色合いの出汁が張られていて、その中に弱縮れの中麺が盛られている。出汁を味見してみると薄っすらと味が付いた昆布出汁。卓上に置かれたつけそばの食べ方指南書には「麺の器の昆布だしは薄く味を入れているので、昆布だしで少しお召し上がりください。」とある。そのとおりすると、少し塩味がある昆布出汁をまとった麺は、つけ麺にありがちな硬さが目立つ茹で加減ではなく、ほどよい歯応えに次いでコシがあってシコシコとした食感が楽しめる食べやすい麺だ。また、小麦の風味もしっかりと感じられ、別につけダレがなくても完食できると思えるほどの美味しさ。厨房には三河屋製麺と書かれた麺箱が置いてあり、そこから取り出していたのでそこの特注麺だろう。昆布出汁ばかりというわけにもいかないのでつけダレに移る。小さな菱形にカットされた白ネギが浮く味見をしたら、こっちはかなり節の風味が強い。鰹節以外の節やひょっとしたら煮干も使われているように思え、たぶんだがアニマルオフだろう。醤油味にしては色合いが薄めなので、味付けは薄口醤油や白醤油のように思う。やや多めに浮く香味油がつけダレにコクを与えているが、これが何からできたものかは分からない。途中で小皿に盛られた揚げタマネギを投入すると、麺に絡まった揚げタマネギがカリカリとしていて食感のアクセントになる。このカリカリとした食感が最後の最後までフニャっとすることもなく衰えなかったのには驚かされた。肉はいずれも低温調理の鴨ロース、豚肩ロース、鶏胸肉と3種類。どれも軟らかく、それぞれに相応しい味わいで言うことなし。その他には穂先メンマ、イクラ、柚子皮、三つ葉。
 このつけそばにはオプションで2種類の味変出汁と〆お半が用意されている。一つは煎り擦りゴマ、練りゴマ、麦味噌を使った宮崎の冷汁風の胡麻冷汁、もう一つは煎ったじゅうねんと田舎味噌を使った福島の冷汁風のじゅうねん味噌冷汁。福島には2年ほど住んでいたがじゅうねん、つまりエゴマの産地であることは知らず、従ってそれを使った冷汁も食べたことがない。このため、冒険は避けることにして馴染みのあるゴマにした。胡麻冷汁の器には上記の食材のほかに刻みキュウリ、大葉と出汁氷が入っていて、そこにつけダレを適宜加えて、今までの魚介醤油味からゴマ味噌味に変えるという素晴らしいアイデア。こりゃいくらでも麺が食べれて危険だ。そして麺を食べ終えたら、今度は刻んだ豚肩ロースと鶏ムネ肉チャーシューが載ったお茶碗のご飯を胡麻冷汁に入れて冷やし雑炊で〆るという素晴らしい演出。当然、残ったつけダレには昆布出汁を加えて適宜薄め、いわゆるスープ割状態にして完食。
 店主さんのアイデアと腕・技につくづく感心して退店した。

・お気に入り度:◎

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